新型コロナウィルスの甚大な影響から自社を守る Ⅵ

「宿泊業、飲食業」「生活関連サービス業、娯楽業」「運輸業」を中心に新型コロナウィルス感染拡大の影響を大きく受けている一方、建設業や製造業などはそれほどのダメージを受けていないまま緊急事態宣言が解除され、何となくこのまま落ち着いていくのではと思いがちですが、このコロナの影響はリーマンショックを凌駕すると言われていますので、まだまだこれからの影響の方が大きいと思われます。

それは、先ごろ行われたトヨタ自動車の決算説明会での豊田社長の説明からも良く分かります。2020年3月期のトヨタは1%程度の減収でしたが、2021年3月期は販売台数22%減、連結営業利益はマイナス80%の見込みだということです。

みなさまの会社ではどのようにお考えでしょうか?

こんな先が読めない状況で分かる訳ない!と言われるかもしれません。

確かに、同じ日に決算発表を行ったホンダやマツダでは、今年度について「将来起こりうる変化にも対応できる新たな事業方針を定める」にとどめ、今期の予測を見送っています。

しかし、豊田社長は「関連企業などで働いている人の生活もある。大雑把になるかもしれないけれど目安を出す責任はある」と述べ、上記のような数値を示しています。

そして、この危機で考えさせれたことが二つあると。

それは、「人間として、企業として、どう生きるのか」ということ

もう一つは、「多くの人たちが、改めて、気づいたことだと思うが、今まで当たり前だと思っていたことが、当たり前ではなくなった今、『当たり前のものなど何一つない。どこかで誰かが頑張っているおかげなんだ』」ということ

そして、人類がお互いに「ありがとう」と言い合える関係をつくっていく。企業も人間も「どう生きるか」を真剣に考え、行動を変えていく。

「私たちは今、大きなチャンスを与えられているのかもしれません。そして、それは、ラストチャンスかもしれません」と。

確かに今、大きな変革のチャンスかもしれません。今まで当たり前だと思っていたことが、当たり前ではなくなった今、自社は何を実現しようとしているのか、改めてその使命を明確にし、発信することはとても重要なことだと思います。

ちなみに豊田社長は、「私たちの使命は、世界中の人たちが幸せになるモノやサービスを提供すること、「幸せを量産すること」だと思っております」と締めくくっています。

(詳しくは、https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/32486196.htmlの社長メッセージを見てください)

2020.05.18