収益拡大と経費削減は両輪で行う
肥満体質 VS 筋肉体質

お金を残すための経費削減

お金を残す(赤字を無くす)ために、出費を抑えるということを推奨する専門家もいますが、経費を抑えることは体力を無くすことにもつながります。
もちろん、無駄な経費や支出はすぐにやめるべきですが、成長のために必要な経費まで削減することは間違っています。
目立つ経費、例えば、人件費や広告宣伝費といったすぐに費用対効果が表れないような費用は削減の対象になりますが要注意です。
人のダイエットに例えれば、食べるのをやめれば体重は減るでしょう。でも、筋肉量も減少し怪我や病気になるリスクもUPし、生命の危機を招く結果になりかねません。
ダイエットで間食を止めるよう心掛けるのと同様に、水道光熱費、通信費などの無駄を徹底して無くすなど、細かなことに気を配りましょう。

筋肉質の会社創り

キャッシュを生み出すのは無駄な経費の削減だけではありません。
自社の貸借対照表を見てみましょう。
遊休資産や入金が遅れている売掛金や無駄な立替金、仮払金、それに仕入過ぎや作り過ぎのため生じたたな卸資産など、無駄なものはありませんか?
自社の成長にとって必要のない資産があれば、資金化を検討しましょう。

会社をスリム化して、キャッシュを生み出す効率をUP させます。
例えば、総資産1億円の会社で生み出すキャッシュフローが100万円だったら1%の投資効果になりますが、不要な資産や不良資産を処分した後、総資産が5千万円になったら同じ100万円でも投資効果は2倍になります。
キャッシュを効果的に生み出すには、少ない投資で最大の効果を生むことに集中する必要があります。
自社の資産内容を見直し水膨れしていれば、すぐに手を打ちましょう。
また逆に、必要な資産が何もない、あるいは機械などが老朽化していて生産性が悪い或いは人が重要な資産なのに人が揃っていないなど、攻勢に出る武器が揃っていない場合は、資金調達をしてまず武器を揃えることから始めましょう。

酸素を取り入れ血液を体全体に行きわたらすためには、筋肉が必要なのと同様に会社も収益を上げ、キャッシュを全体に行きわたらすには、筋肉が必要です。